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          *** 労務屋の労働雑感 ***

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            平成11年12月9日発行
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          <<< 雇用延長は大きな成果だが >>>

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 報道によると、電機各社は、65歳までの雇用延長制度を導入することで 基本的に労使が一致をみたようです。
 鉄鋼労連も、どうやらかなりの成算を持って取り組むようですし、自動車 などにも波及する動きがあるようです。
 老齢基礎年金の支給開始年齢が、段階的に65歳まで引き上げられるうえ、 厚生年金の方も、引き上げが避け難い情勢の中では、たいへん大きな成果と 評価すべきだと思います。

 そのいっぽうで、新卒学生の内定率がかつてない水準で低迷している中で、 こうした雇用延長の実施は、必然的に、新卒の就職難にさらに拍車をかける ことになるのでしょう。表だっては云わないにしても、日経連などを通じて 新卒採用の拡大を働きかけている文部省や労働省としては、内心穏やかでは ないに違いありません(まあ、労働省は、高齢者雇用の旗も振っているので、 痛しかゆしというところかも知れませんが)。何より、当の学生さんたちは、 割り切れないものを感じるでしょうね。

 さらに、これらの企業の中には、雇用削減をともなうリストラを実施した、 あるいは実施中、実施予定のところもあるわけですが、それによって不本意 ながらも退職に応じた人などは、こうした動きをどう感じるのでしょうか?

 もちろん、こんなことを云っていたら労働条件向上は一切できなくなって しまうではないか、という反論も正論であるとは思いますが、それにしても、 日本の社会・経済全体の状況とは、いささかかけはなれているのではないか、 という印象は禁じ得ません。
 結局のところ、労組もまずは今現在の組合員が最優先であり、企業の方も、 まずは自社の労使関係への配慮が優先だ、ということだと受け止められても 仕方がないですね。
 国全体としては、むしろ世代間のワークシェアリングで若年者雇用を促進 したり、働き盛りの失業を減らしたりすることの方が、むしろ先に必要では ないかと思うのですが。
 
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