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          *** 労務屋の労働雑感 ***

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           平成11年11月24日発行
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       <<< サービス残業をなくせば雇用が増える? >>>

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 今、テレビに「就職難に泣き寝入りしない女子学生の会」とかいうのが 出てまして、云ってる内容は某政党の云い分のまったくの受け売りだった ので、ああ、政治活動に利用されて気の毒なことだ(余計なお世話か)と 思ったのですが、それはそれとして、その中で「サービス残業をなくせば 何万人?だかの雇用増になる」と云っていたのがちょっと気になりました。

 新聞とかにも出ましたが、今年の5月に、社会経済生産性本部の調査で、 サービス残業をゼロにすれば90万人、残業ゼロで170万人の雇用増と いう試算が出されました。

http://www.jpc-sed.or.jp/lrw/lrw14.htm

 さすがに、単純な時間割計算ではないようですが(まさかね)、しかし、 この試算にはいくつか疑問があるように思います。

 1.「残業ゼロ」は従来の日本ではかなり非現実的な仮定ですが、
   これを従来の日本のデータを元に推計することが妥当なのか?
 2.いわゆる「サービス残業」は、ホワイトカラーを中心とした、
   生産量とは直結しない部門で主に行われ、直接生産現場では
   あまり行われていないという違いは考慮されているのか?
 3.そもそも、日本では、残業が「生産量が減っても雇用が維持
   されるための調整弁」として機能していることを考えると、
   生産量一定を仮定して雇用増を議論することはできないのでは
   ないか?

 企業経営の立場からすれば、総額人件費が、適正な規模と変動幅の中に 収まっていなければならないことは明らかなわけで、残業ゼロにかぎらず、 年次有給休暇の完全取得も、時短も賃上げヘチマも結構でしょうが、結局 生産性・業績の向上の範囲内で吸収しなければならないわけですよね。
 日本では急激な反映はされませんが、ある程度時間をかけて調整される ことも間違いないのではないかと思います。ここのところを正直ベースで おさえとかないと、意味のある議論にはならないのではないでしょうか。
 
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