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          *** 労務屋の労働雑感 ***

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            平成12年6月8日発行
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          <<< 雇用情勢にも明るいきざし >>>

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 労働省が、労働経済動向調査で実施した新卒採用計画調査によりますと、 採用計画が決定している企業のうち、採用増を予定している企業の割合が、 採用減を予定している企業の割合を3年ぶりに上回ったそうです。
 約半数の企業は未定ということで、今後の経済動向如何ではどうなるか わからないという面はありますが、雇用情勢が上向きはじめたことを示す ものとして注目されます。
 特に、大卒理系については、増−減のd.i.が、昨年のマイナス14から プラス4に大幅改善しているのが目立ちます。
 これまでも、it関連分野などにおいては、人手不足であると云われて いて、「必要とされる能力を持った人が少ない」ために、充足されないと されてきました。そのため、雇用対策としてもこの分野の職業能力開発が 重視されているわけですが、残念ながら現状でははかばかしい効果が出て いると云えるには至っていないのが現実です。
 こうした中で、it関連分野などの企業が、すでに能力を持つ人を採用 したいという考え方から、とりあえず今は能力はなくても、その「素養が ありそうな」大卒理系を採用して、育成しようという考え方にシフトして きたのではないかと私は期待しています。
 わが国の企業は、もともとojtを中心とした企業内人材育成に強みを 持っていたわけですから、それが再び生かされることは国際競争の上でも 望ましいことでしょう。さらに、新卒者の就職が、成熟産業では減少して、 成長産業で増加することによって、産業構造、就労構造の転換が進みます。 また、こうした形による就労構造転換は、これから先の長い若年者に成長 分野の職能が形成・蓄積されることになりますから、先の短い中高年者が 新しい職能を身につけるのに比べて、長期間にわたって回収できることが 期待できるという意味でも望ましいものと考えます。
 はたして、今回の調査結果が、そうした方向性を示しているのかどうか、 大いに期待がかかるところです。

 足元の情勢を見ても、4月末の失業率は、4.8%と、依然として高い 水準にはありますが、3月末に比べて0.1%改善しました。
 これは、問題になっていた未内定者の就職が、3月末から4月にかけて かなりの進捗を見たことが要因の一つと推定されており、別発言で書いた 夏賞与の動向と合わせてみても、このところ経営サイドの景況感がかなり 改善しつつあることを示しているように思われます。

 一方には、「統計数値は改ざんされており、景気は回復していない」と いう怪しげな陰謀説もありますが、はたして今度こそ景気回復となるのか どうか。
 
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