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          *** 労務屋の労働雑感 ***

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            平成12年3月2日発行
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        <<< 成果主義賃金は意欲を減退させる >>>

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 少々古いのですが、昨年7月に、社会経済生産性本部が実施した、成果主義と 職場のモラールに関する調査結果が発表されています。

 「賃金が成果重視に変わった」「評価が成果重視に変わった」「変化なし」の 3つに分けて分析されています。「賃金が」というのは、「昇進昇格だけでなく、 賃金も成果で変わるようになった」、「評価が」というのは、「昇進昇格は成果 重視になったが、(昇進昇格による違い以外の)賃金については以前のやり方と 変わらない」ということのようです。
 数字は5段階評価(一部4段階)で、一部は、見やすくなるように数字を逆転 させています。
 左から「賃金」「評価」「変化なし」の順です。

 職場の雰囲気については次のとおりです。

○部下や後輩を育成する 2.89 3.17 3.22
○ゆとりをもって働ける 2.34 2.29 2.46
○職場の業績を向上する 3.34 3.81 3.65
○仲間と互いに協力する 2.91 3.13 3.18


 予想通り、育成、ゆとり、協力といった面では、成果主義はマイナスの効果を 持っているようです。

 次は働く人の意欲について。

○賃金・考課制度に満足 2.69 2.85 2.64(4段階)
○昇進・昇格結果に満足 3.10 3.17 3.03(4段階)
○個人の意欲が向上した 2.93 3.22
○職場の意欲が向上した 3.06 3.32
○会社への信頼が増した 2.68 2.90 2.85
○現在の会社で働きたい 47% 55% 49%(働き続けたい人の割合)

 賃金や昇進などについては、いずれの成果主義も従来の年功型より高い支持を 受けているようですが、意欲、信頼、勤続意欲などを見ると、年功賃金のほうが 成果主義賃金よりむしろ高い支持を受けています。
 抜擢人事の意欲への影響も調査されておりまして、57%が意欲が向上、31%が 変わらないと回答しており、これも支持を受けているようです。

 これを見る限り、成果主義で昇進・昇格に差をつけていくことは意欲の向上に つながるが、賃金まで成果主義に振ってしまうとかえって意欲が低下するという ことになるのでしょうか。
 これは賃金の「成果主義」にコストダウンの匂いをかぎつけるからでしょうか、 それとも成果主義で賃金が減少する可能性があることに対する不安感、拒否感が あるからでしょうか。
 いずれにしても興味深い結果だと思うのですが、みなさんのご感想はいかがで しょうか。
 
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