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          *** 労務屋の労働雑感 ***

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            平成12年1月10日発行
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           <<< 賃金が上がらない! >>>

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 昨年末に発表された労働省の調査結果によりますと、全国の常用雇用 100人以上の企業の賃上げで、

 賃金カットした企業 3.8%  賃上げゼロの企業 14.3%

 となっています。
 賃上げゼロというのは定昇もなしということですから、各個人で見て、 賃金が上がっていない企業が約2割、ということですね。

 ベアはどうかというと、賃上げとベアを区別していない企業が約半数 ありますので、全体像はわかりませんが、

 ベアがあった企業 21.4%  ベアを行わなかった企業 30.7%  ベアと定昇の区別なし 47.9%

 少なくとも全体の3割はベアゼロかマイナスベア、ということですね。
 連合も日経連も、マイナスベア=定昇割れすれば「賃下げ」と云って いるようですので、賃金カット、賃上げゼロだった約2割は確実として、 はたしてベアを行わなかった3割の企業のうちのどれだけが、マイナス ベアになっているのか、さらに、ベアと定昇の区別をしていない企業の うち、定昇相当分を下回った企業がどれだけあるのか。

 連合も、昨年の春闘において多数の組合で定昇割れが発生したことを 問題視していますので、おそらく、3割から4割近い企業で、賃下げが 行われたのではないでしょうか。

 マスコミは今年の春闘を「賃下げ春闘」と騒いでいますが、現実には すでに賃下げが始まっている。しかも、マイナスベア=定昇割れならば、 個人で見れば賃金自体は上がっている(1歳1年上の人に追いつかない だけ)わけですが、それすらもない、個人ベースで、1歳1年経っても 賃金がまったく上がらない企業が2割近くあるわけです。

 年功賃金の見直し、能力・成果主義賃金への移行と云ったミクロでの 賃金水準の調整はすでに進んでいますが、マクロレベルでも、わが国の 賃金水準の調整が始まったと云うことでしょうか。
 そうだとすると、この流れは簡単にはとまらない。すなわち、今年の 春闘も、労働サイドにはかなり厳しい環境が続くことになりそうです。
 
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