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          *** 労務屋の労働雑感 ***

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        平成16年02月16日発行 通巻241号
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          <<< 今年の新成人の意識は? >>>

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 この1月13日に発表された厚生労働省と文部科学省の調査結果によれば、今
年3月卒業予定の大学生の就職内定率は昨年12月1日現在で前年同期を3.2ポ
イント下回る73.5%にとどまり、過去最悪を更新したそうです。こうした実態
を受けて、両省は1月14日に日本経団連と「新規学卒者就職問題懇談会」を開
催し、企業に採用の拡大を要請したそうです。一方では年金がもたないから高
齢者を継続雇用せよといわれ、他方では新卒の採用を拡大せよといわれるので
は、この厳しいご時世に企業も大変だという感じですが、わが国経済の将来を
担うべき若者が有意義な職業につけない現状は大いに問題であるといえましょ
う。
 さて、それでは若者自身の意識はどうなのか、ということですが、内閣府が
この1月12日にまとめた「世界青年意識調査」によると、自国の問題点として
日本の青年の64.6%が「就職が難しく、失業も多い」をあげて最多であったそ
うで、やはり当事者たちも問題と受け止めているようです。
 ところが、必ずしもそうでもない、という調査結果もあります。セイコー株
式会社は毎年、新成人を対象として「新成人が考える『時』の意識アンケート
調査」を実施していますが、今年はちょうど総選挙の時期にあたったこともあ
り、最初に「もし、いま総理大臣になったら、どんなマニフェストを掲げます
か?」という設問が設定されています。その結果をみると「減税・税制改革」
が約20%でトップ、以下「構造改革」、「教育問題」、「年金問題」と続き、
失業問題をふくむ「雇用・労働」ははるかに引き離された9位にとどまってい
ます。まあ、新成人ということで、高卒であればそれなりに仕事もしており、
大学在学中であればまだあまり就職問題が差し迫っていないというタイミング
ではあるかもしれませんが、それにしても、およそ若者には関心の低そうな
「年金問題」よりも低いというのは意外な感じがあります(これも、ちょうど
世間で年金改革が大きな話題になっていたという時期的な問題が大きく影響し
ているのでしょうが)。
 もっとも、内閣府の調査のほうは複数回答なのに対し、セイコーの調査は単
一回答なので、こちらも複数回答であれば「雇用・労働」をあげる人はさらに
多かったのかもしれません。とはいえ、少なくとも最大の問題と考える人は少
なかったということはいえるわけで、雇用問題に対する若者自身の受け止めは
非常に深刻とまではいかないようです。これをもって若者の就業意識が低いと
批判するのは容易ですが、成人したばかりの20歳にそこまで求めることがいい
のかどうかも議論があるものと思います。
 さて、話題は逸れますが、この「新成人が考える『時』の意識アンケート調
査」には,ほかにも面白い設問がいくつかありますので、あわせてご紹介した
いと思います。
 ひとつは、「時間を買えるとしたら24時間をいくらで買いますか?」という
設問で、結果をみると最も多かったのが「10,000円」で全体の約4分の1を占
めています。さらに、1,000円から5,000円までで3割以上を占めるなど、20歳
にとっては時間はかなりお安いもののようです。これは、公私になにかと忙殺
されがちなサラリーマンからみればずいぶん安いように思われますが、自分の
20歳当時を思い返してみればこんなものという感じもします。ちなみに、昨年
も同じ設問があり、同様の結果が出ていますが、これについてセイコーは「現
在のアルバイトの平均日給が9,448円であることから、時間が買えると想定し
た場合、その値段をアルバイトの時給感覚で捉えた方が多かったのかもしれま
せん。」と解説しています。まあ、わざわざ時間を買って働いて同じくらいの
賃金を得ても意味がないというか、労力を費やしただけ損失ではないかと思い
ますが、20歳の時間の捉え方は案外そんなものなのかもしれません。
 もうひとつは、これは新聞記事などでもとりあげられていましたが、「おじ
さん・おばさんは何歳からだと思いますか?その理由は?」という設問です。
 結果をみると、「おじさん」は「40歳から」が32.0%で最多、続いて「35歳
から」が17.8%と少し離れており、さらに「30歳から」が17.4%でほとんど差
がなく続いています。これに対して、「おばさん」は「30歳から」が25.4%で
最多となっており、「40歳から」が23.6%と差がなく続き、その間にはさまれ
た「35歳から」は15.3%とかなり差があります。セイコーのコメントをみると、
『おじさんは「体型」「ギャグ」おばさんは「肌・しわ」「あつかましさ」が
一つの基準値になっているようです』とのことです。感覚的な感想ですが、20
歳の若者が「おじさん・おばさん」を判断するときに、大きく分けて「外見」
と「行動・考え方」が基準になっており、男性についてはもっぱら「行動・考
え方」で判断されるのに対し、女性についてはおもに「外見」で判断する人と
「行動・考え方」で判断する人とに分かれている、という印象を受けます。男
女別の集計や個別のデータが見られれば、この印象が当たっているのかどうか
も含めてかなり興味深いのではないかと思われます。
 まあ、ひとくちに新成人、20歳といっても、その考え方や個性はさまざまで
しょうから、一概には論じられないだろうとは思いますが、それにしても私の
ような中年からみるとやはり違いがあるな、という感じはします。いかがでし
ょうか。
               (次回は02月19日に配信する予定です)
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