■2001/05/25 (金) メディアの人権侵害

 今日、政府の人権擁護推進審議会の最終答申が出て、メディアの人権侵害に
ついては、自主規制を求めた上で、メディアへの勧告や、被害者の訴訟援助な
どの「積極的救済」を打ち出した。
 これに関して、メディア寄りの知識人は、「司法以外の公権力がメディアを
規制するのは先進国ではない。公権力の思い上がりだ」と批判しているらしい。
 一方、被害者サイドは、「すでに目に余るメディアの現状からは自主規制に
は期待できない」とこれまた批判的らしい。
 私自身、労務を担当している中で、従業員が被害者になったケースの取材に
接したことがある。確かに、すべてのメディアが悪いというわけではないだろ
う。しかし、私のわずかな経験では、メディアの取材は被害者の心情への配慮
をあまりにも欠いていると云わざるを得ない。あの一種狂的な雰囲気の中では、
いくら自主規制したところで、どこか一つが抜け駆けすれば各社一斉に追随す
るだろう。そうなれば、規制は何の意味もなさない。
 現状のメディアの実態を棚に上げて、「公権力の思い上がり」などと云うの
は、それこそ「メディアの思い上がり」以外の何物でもないだろう。

■2001/05/24 (木) 相変わらずの規制体質

 「キュービーハウス」というカット専門のディスカウントの床屋が、最近都
心部でいくつか見られるようになってきました。お値段は1000円。そのかわり、
洗髪もひげそりもしてくれませんし、パーマもできません。チョキチョキ切る
だけです。所要時間はものの10分。忙しいサラリーマンには重宝なサービスで
す。
 カット専門に割り切ることで、洗髪台や蒸しタオル機などの設備投資が不要
になり、また、所要時間も大幅に短縮することで客効率も良くなって、この低
価格が可能になったとか。今後5年で1000店舗の展開をめざすということです。
 これに危機感をつのらせたのが、従来からの床屋さんです。理髪店の業界団
体である全国理容生活衛生同業組合連合会はさっそく、東京都などに対して、
衛生確保のために床屋に洗髪設備の設置を義務化するようロビー活動を開始し
たそうです。洗髪省略でコストダウンしているキュービーハウスを排除しよう
という意図であることは見え見えです。
 とはいえ、床屋で衛生的に最も注意の必要な「ひげそり」を省略しているく
らいですから、キュービーハウス側は「衛生は絶対に大丈夫」との姿勢ですし、
都も「問題はない」との判断ということです。
 参入規制で既存業者の既得権を守ろうというのは、わが国ではおなじみのパ
ターンですが、これほどあからさまなのも珍しい。参入規制を、衛生確保だの
なんだかんだのリクツをつけて社会的規制にすりかえようというのもいつもの
こと。内閣が変わったくらいでは社会風土が変わるわけもありませんが、それ
にしてもこれだけ言われているのに相変わらずの発想が抜けないというのも情
けない。
 プロフェッショナルな床屋なら、価格に見合った優れたサービスの提供と、
何より腕前理髪の出来上がりのよさで勝負してほしいものです。

■2001/05/23 (水) 商店街はどうなる

 私は東京近郊の調布市に住んでいて、「天神通り」という商店街を通って通
勤している。典型的な駅前の商店街という感じで、個人商店が30〜40店く
らい、道の両側に軒を並べている。
 そんな商店街だが、この2ヶ月くらいで、3店が相次いで閉店した。cd屋、
とんかつ屋、ラーメン屋である。もともと、30〜40店とは言っても、シャ
ッターを下ろしたままの店がいくつもある。今回の3店も、1店舗は一応dp
e屋が入るらしいが、残り2店舗はどうなるかわからないらしい。
 衣料品や雑貨品などの個人商店は、すでにスーパーなどに押されて商店街か
らどんどん姿を消しているのが東京の実態で、「天神通り」も8割方はパン屋
やコンビニなどの食料品店か、レストランや呑み屋などの飲食店である。一応、
みんなそれなりに特色を出して、常連客も着いていたようなのだが、それでも
今回飲食店が2軒閉店に追い込まれたというのは、いよいよ考えさせられるも
のがある。
 数年前、近江八幡市を訪れたときに、商店街の過半数がシャッターを閉めて
いるのを見て驚愕した記憶があるが、日本中が徐々にそうなっていくのだろう
か。エコノミストに言わせれば、日本の小売業、特に個人商店は生産性が著し
く低く、よほど努力しなければ消えていくのは必然だと言うのだが。。。。。

■2001/05/22 (火) 最終処理の失業は数十万人

 竹中経済・財政担当相(最近、この人の登場が多いな)は、現在懸案となっ
ている金融機関の不良債権の最終処理によって発生する失業者が、十万人から
数十万人程度という見通しを示したそうだ。
 民間のシンクタンクとかが、100万人とかいう数字を相次いで出したこと
に対しては、「明らかに大きすぎ」、「1兆円の最終処理で数千人から1万人
ぐらいというのが常識的な数字」なんだそうだ。
 もちろん、ある企業を整理して100人が解雇されたとして、そのうちの何
十人かは、家業を手伝うとか、あるいは他の企業から「来てくれ」とか、再就
職のあてがあるとか、そんなに長期間失業しなくてすむでしょうから、100
万人がそのまま失業者として滞留するかのように云われるのは確かに大げさで
すが、竹中担当相は「職を変える人」と言ったらしいので、いったん失職した
人は全員カウントして数十万人に止まるということなのでしょう。これが本当
に妥当なのかどうかはなんとも言えないような気がする。
 まあ、シンクタンクの試算もとんでもない大雑把な、大胆な仮定のもとでの
計算なので、これまた何とも言えないのだが・・・。

■2001/05/21 (月) 民間人の強さ

 引き続き特定財源の話だが、竹中経済・財政担当相は、経済財政諮問会議が
出す予定の来年度予算の編成方針の中に、特定財源の見直しを入れるのか、と
野党議員に聞かれて、「ぜひとも入れたい」と力強く答えていた。なかなか頼
もしい限りである。
 それにしても、そこまで言いきれるのは、選挙のない民間人の強さというも
のであろう。選挙があるとなれば、自民党の地方選出議員の動きを見るまでも
なく、地元に落ちるカネが減るような政策にはなかなか賛成しにくい。その点、
民間人であれば、そういう気は使わなくていいし、大臣になる民間人といえば
それなりに功成り名遂げた人だから、よほどのことを云わない限り身に被害は
及ばない。むしろ竹中担当相の場合などは、少々派手なことを言った方が今後
「売れる」という意味ではいいくらいかも知れない。
 スタンドプレーばかりというのも困るが、民間人の強みを大いに発揮してほ
しいし、そういう意味では民間人枠はどんどん活用してほしいものだ。

                  






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