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■2004/04/23 (金) 大手スーパー労組、パートを組織化へ 今日の日経新聞朝刊に、大手スーパーの労組がパートタイマーを組合員として組織する方向との記事が掲載されていました。経営戦略、人材戦略におけるパートの重要性は高まっており、短時間勤務ながら長期勤続し、かなりの熟練に達しているパートも増えています。組織化はきわめて有意義な取り組みといえましょう。 経営サイドとしても、スーパーでは拠点によってはパートが8割などというのも珍しくはありません。ということは、36協定をはじめとした労基法上の労使協定を労組と結んでも過半数を代表しないので無効、ということにもなりません。労務管理上も組織化は重要な要請といえましょう。 ただし、パートなどの非正規社員には雇用の調整弁としての役割も大きく、従来の労組の主流である正社員とは利害が対立する場面も多いはずで、少なくとも、「同一労働同一賃金」を言い出した瞬間に正社員が賃下げ、ということになりかねません。そこをどのように調整していくのか、執行部の手腕が問われそうです。 とはいえ、いまのままでは正社員とパートが別組織になって対立関係になりかねません。雇用形態多様化のなか、労働運動にとって大きな取り組みになりそうです。関係者の奮起におおいに期待したいものです。 ■2004/04/22 (木) 世代効果も好サイクルに? きのうの日経新聞朝刊は、1面で「大卒採用20%増」と報じました。同社が実施した主要企業の採用計画調査の集計結果ということで、高卒も7%増、全体で17%増ということです。新卒採用が増えるということは、単に労働需要が高まってきたというだけではなく、企業による人材育成意欲も高まっていることを示すものでしょうから、たいへん明るい徴候であるといってよさそうです。 上位をみるとそうそうたる大企業が並んでいますが、それらを抑えて回答企業のうち総合計が最も多いのが人材ビジネス大手のグッドウィルグループです。ホームヘルパー要員として高卒1,500人を採用するとのことで、この業界がいかに成長産業であるかということを感じさせるとともに、サービス産業化という産業構造の転換を実感するものがあります。高卒就職戦線が厳しいなかで救いの神という感すらあります。 大卒採用が最多なのが英会話学校大手のNOVAというのもなかなか象徴的といえるでしょう。これまたグローバル化と自己啓発ブームに乗って急成長している会社ですが、それにしても連結で従業員数約2,700人の企業が1,000人の採用というのは驚きです。もっとも、英会話学校の仕事のきつさは定評があるところで、NOVAの場合も平均年齢は26.7歳で平均勤続年数が2.9年(日経会社プロフィルによる)となっています。となると、2,700÷2.9≒930・・・なるほど。 あと、日経新聞は電機、自動車、サービスと書いていますが、実はその影で金融が40%を超える大幅な採用計画の積み増しを行っています。都銀をはじめとする大手金融は、かねてからその強大なる採用力でとみに知られるところ、来年の採用戦線はかなりの激戦となるかもしれません。 ということは、来年卒の人は運がまわってきたということになりますかどうか。 ■2004/04/21 (水) 需要が少なければ価格は下がるということか。 きのうの日経新聞朝刊に、「ジョヤンテ」という人材ビジネス会社が、人材紹介のディスカウントをはじめたという記事が出ていました。「一律20万円」で「20代後半で実務経験3年以内の女性に絞って」「事務職の正社員」に紹介するのだそうで、人材紹介大手の水準(年収の30%前後だそうです)より大幅に低く抑えられていることになります。同社は「募集経費を減らしたい中小企業の需要を掘り起こす」考えとか。 とはいえ、そもそも世間では「女性の(女性に限りませんが)事務職の正社員」はどんどん減少する傾向にあり、市場自体が縮小しています。しかも「20代後半で実務経験3年以内」ということですから、あまり高度な専門能力も期待しにくいでしょう。人材派遣や有期雇用(パートタイムをふくむ)との競争も激しい分野です。 実際、東京労働局が公開している「求人・求職バランスシート」をみても、一般常用の一般事務員は求職が47,883人に対して求人は13,069人しかありません。しかも、パート常用でも求職11,121人に対して求人は7,606人しかなく、大幅な需要不足、供給過剰です。それでも20万円払って紹介してもらおうという企業があるとしたら、そのほうが驚きです。大手が年収の30%も紹介手数料をとっているのは、やはりそれなりの専門性のある人材に限られてくるのではないでしょうか。 まあ、それでも知名度が低いとか、勤務地が不便とか、業種が不人気(いいかどうかは別として、事務職といいながら仕事の大半は営業というケースは当たり前のようですし)、あるいはなにより賃金が低いということで、なかなか事務員が確保できない中小企業もあるのかもしれません。そういう企業には、20代後半の女性で一応実務経験もあるという人を紹介してもらうニーズもあるのでしょうか。今度は紹介されるニーズがどうかが心配になりますが、こちらは案外食わず嫌いもありそうに思えますし。 ちなみに私は不勉強で、これまでこの会社のことは知りませんでした。ホームページはなかなか美しく、ついでにいえば社長もゴージャスな美女です。いっぽう、業績のほうは2003年8月期まで少なくとも2期連続の減収で、直近は赤字決算になっています。これをみると競争の激しい業界でジリ貧という印象で、今回の新サービスも窮余の一策という感もなきにしもあらずです。 ■2004/04/20 (火) 鳥取県、職員9人の定昇を停止 鳥取県で、9人の県職員が勤務評定の結果「定昇停止」となったそうです。評価を賃金に反映する新しい給与制度を導入した結果ということですが、勤務成績による処遇としては公務員としてかつてない厳しいものではないだろうかと思います。鳥取県の片山善博知事は改革派として知られ、東京都のホテル税に反対したり、地方分権改革推進会議での議論に反発して同会議の西室議長が会長を務める東芝製品の不買を主張したり(これはさすがに行き過ぎだったでしょうが)など、「やり手」の知事としても鳴らしていますが、今回もまた「よくぞやってくれた」という感があります。 ちなみに、この制度では勤務態度や実績、能力など10〜17の評価項目について管理職が5段階評価し、最低ランクは定昇停止になるのだそうで、「停止」というからには改善がみられれば昇給させるのだとか。この制度がどれだけの範囲に適用されているかはわかりませんが、知事部局だけでも3,000人以上の職員がおり、その中で最悪の9人ですから、ほぼ改善の見込みはないとしたものでしょう。安易に昇給させるような甘い措置はとらないでほしいものです。 ちなみに、今回の9人の具体的な「罪状」は、「無断欠勤や遅刻が多く規律を乱した」「責任を部下に転嫁した」「態度が悪く、苦情が絶えなかった」といったものだとか。これってまさに、悪評高い「お役所仕事」の典型じゃないですか!雇用が法的に保護されている以上は、今後とも処遇面で断固たる対処を続けてほしいと思いますし、他の自治体や国などにもこうした動きが広がることを期待したいと思います。 ■2004/04/19 (月) 今の先生○か×か 読売新聞の夕刊に、テーマを決めて読者からの投稿をつのり、それをもとに特集を構成する「土曜茶論」というコーナーがあります。先週末のテーマは「今の先生○か×か」という、なんとも直裁なものでしたが、投稿の実に9割が「×」との評価だったのだそうです。 もっとも、この数字をそのまま受け止めるのもどうかとは思います。たとえば、「○」と思っている人に較べれば「×」と思う人の方が、たぶんより積極的に投稿するでしょう。あるいは、「×」と評価する人も、おそらくは一部の問題のある教員と関わった経験をもとにしていて、教員全体として、という見方には必ずしもなっていないのではないかとも思われます。また、「『今の』先生○か×か」というテーマ設定なので、記憶の中で美化されている可能性がある『昔の』先生と比較されて厳しくみられているのかもしれません。 「×」の事例はいろいろ興味深いものが紹介されていますが、要するに親からみれば、「もっと熱意を持って子どもに関わりあってほしい」ということのようです。識者によれば、これは教員のコミュニケーション能力の不足に起因するのだとか。いっぽう、教員からは「研修や書類の作成に追われて子どもと関わりあう時間が足りない」との反論も寄せられています。 「○」の事例をみると、やはり教員の熱意がなによりだと感じられます。熱意のある人が教員になるとともに、熱意が発揮できる環境を整えることが重要ではないでしょうか。いまの教育現場をみると、指導時間や指導内容はどんどん減らされていますし、熱意が成果を結んでも評価されない制度になっています。結局のところ、戦後の教育現場の歪んで腐敗した労使関係や、文部科学省の独善が「9割が×」という現状を生んだということではないでしょうか。わかりきったことだと思うのですが、結局はおかしな教員がいなくなるまで直らないのかもしれません。困ったものです。 |