賃下げ
 賃上げの反対ということで、単純な言葉だが、平成4〜5年頃から当時の永野健日経連会長がたびたび口にするようになったことから、業界に一気に広まった。
 さて、「賃上げ=定昇+ベア」である。賃下げは賃上げの反対で、「賃上げ=定昇−ベア」ということになる。マイナスベア、すなわちベダである。この場合、定昇があるから、マイナスベアが定昇の範囲に収まる限り、個人で見れば賃金は上がる。ただし、一歳一年上の人がもらっていた水準にまでは追いつかない。賃金が上がっているのに賃下げというのは変だという意見もあるようだが、一応これが賃下げの定義ということになっている。
 なぜならば、個人で見れば賃金は上がっていても、全体で見れば平均の賃金は下がっているからだ。一歳一年上の人に追いつかないということは、賃金カーブが下方にシフトすることを意味する。当然、x軸と賃金カーブとで囲まれる面積は小さくなる。すなわち賃金の総額も平均も下がる(実際には年齢構成の問題があるのでそうとも言い切れないが)ことになる。したがって「賃下げ」、ということになるのである。
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