奮起せよ、「700万」連合(13.21.20)



 この18日に、厚生労働省の「平成13年労働組合基礎調査」結果(速報)が発表されました。
 結果は衝撃的です。労働組合員数は11,212千人で、前年より326千人、2.8%の減少で、これは7年連続です。
 その結果、推定組織率は前年比実にコンマ8ポイント低下して、20.7%と、ついに20%割れも目前というところまで低下しました。推定組織率は昭和50年の34.4%からは一度も前年を上回ったことがないのですが、平成元年にコンマ9ポイント下げてからはコンマ1〜4ポイント程度の微減が続いていただけに、今回は久々の大幅ダウンということになります。
 組合員減少の内容を見てみると、組合員数の多い製造業で116千人、3.4%の減少で、これだけで減少の3分の1以上を占めています。目立つのは金融・保険業・不動産業での組合員の減少ぶりで、5.6%という大幅減となりました(減少数は53千人)。これはもちろん各社のリストラの結果と考えられますが、中でも女性組合員の減少が著しく、製造業では6.0%減、金融・保険業、不動産業では実に9.0%減少しており、いわゆるolがリストラで減少していることを裏付ける結果となっていると云えるでしょう。
 リストラで組合員が減らされているわけですが、それがそのまま労働者が減少しているということでは当然ないわけで、特に大きく減少している女性組合員などは、相当の割合をパートや派遣などの非組合員に代替されています。その結果、非正規雇用の割合はすでに平成11年で27.5%にまで達しました。こうした動きを反映して、パートタイマーの組合員は対前年比で7.8%と大幅に増加してはいるのですが、それでもすでに一千万人を超えたパートタイマーのうち組織化されているのは280千人、組織率も2.5%にとどまっています。もっとも、連合もパートタイマーの組織化には重点的に取り組んでいるということで、この1年で20千人組合員数を増やしています。この数字はパートタイマー全体の増加数25千人に比べてもかなりいい数字で、この点については、労組の組織化努力を一応認めてもいいでしょう。とはいえ、非正規の組織化がその増加に追いついていないことが組織率低下の大きな原因になっているわけで、さらに一段の取り組みを期待したいところです。
 さて、組織別に見ると、連合は7120千人で前年比195千人減、もはや「800万連合」の旗は掲げようもない数字になってしまっています。ちなみに全労連は1012千人で24千人減、全労協は250千人で11千人と、いずれもまんべんなく減らしています。
 連合はこの結果に対してさっそく事務局長談話を出していますが、さすがに「相次ぐ企業の人員削減」とともに「パートタイムなど非典型労働者の組織化が不充分であった」ことを「厳しくとらえている」と率直に反省しています。その上で、この10月の定期大会で決定した、向こう2年間で60万人の組織化をめざす新組織拡大方針「組合づくり・アクションプラン21」の「達成に向け、組織の総力を挙げて取り組んでいく」と述べています。これでもまだ危機感が不足しているのではないかと思うのですが、これはこれでこうとしか云いようがないかも知れません(ちなみに全労連は、「今日の政府と財界が一体となった『構造改革』・リストラ『合理化』攻撃のもとで組織率の比較的高い大企業労働者が大量に失業」「正規労働者を減らし、低賃金の非正規労働者に置き換えようとする財界の狙いが進行」などと、相変わらずの責任転嫁体質です)。
 たしかに、連合にとってはたいへんな逆風の時期であることは間違いありませんが、主要単産がのきなみ組合員数を減らしているのに対し、従来から組織化に熱心なゼンセン同盟は、こんな中でも4千人、1%弱組合員を増やしています。やればできないことはないわけで、こうした組織拡大ノウハウを持った産別のオルグを中心にチームを組み、組織化のノウハウを学びながら拡大に取り組むということがもっと活発に行われてもいいのではないでしょうか。
 非正規雇用が増加する中でその組織化が遅れているということは、とりもなおさず労働者のニーズについて行けていないということに他なりません。このまま組織率の低下が続けば、「労働者代表」としての連合の正統性に対する疑問も強まるでしょう。毎年のことではありますが、やはり労組の奮起を要する状況であるということではないでしょうか。

労働雑感にもどる
 
iconホームにもどる