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この1月13日に発表された厚生労働省と文部科学省の調査結果によれば、今年3月卒業予定の大学生の就職内定率は昨年12月1日現在で前年同期を3.2ポイント下回る73.5%にとどまり、過去最悪を更新したそうです。こうした実態を受けて、両省は1月14日に日本経団連と「新規学卒者就職問題懇談会」を開催し、企業に採用の拡大を要請したそうです。一方では年金がもたないから高齢者を継続雇用せよといわれ、他方では新卒の採用を拡大せよといわれるのでは、この厳しいご時世に企業も大変だという感じですが、わが国経済の将来を担うべき若者が有意義な職業につけない現状は大いに問題であるといえましょう。 さて、それでは若者自身の意識はどうなのか、ということですが、内閣府がこの1月12日にまとめた「世界青年意識調査」によると、自国の問題点として日本の青年の64.6%が「就職が難しく、失業も多い」をあげて最多であったそうで、やはり当事者たちも問題と受け止めているようです。 ところが、必ずしもそうでもない、という調査結果もあります。セイコー株式会社は毎年、新成人を対象として「新成人が考える『時』の意識アンケート調査」を実施していますが、今年はちょうど総選挙の時期にあたったこともあり、最初に「もし、いま総理大臣になったら、どんなマニフェストを掲げますか?」という設問が設定されています。その結果をみると「減税・税制改革」が約20%でトップ、以下「構造改革」、「教育問題」、「年金問題」と続き、失業問題をふくむ「雇用・労働」ははるかに引き離された9位にとどまっています。まあ、新成人ということで、高卒であればそれなりに仕事もしており、大学在学中であればまだあまり就職問題が差し迫っていないというタイミングではあるかもしれませんが、それにしても、およそ若者には関心の低そうな「年金問題」よりも低いというのは意外な感じがあります(これも、ちょうど世間で年金改革が大きな話題になっていたという時期的な問題が大きく影響しているのでしょうが)。 もっとも、内閣府の調査のほうは複数回答なのに対し、セイコーの調査は単一回答なので、こちらも複数回答であれば「雇用・労働」をあげる人はさらに多かったのかもしれません。とはいえ、少なくとも最大の問題と考える人は少なかったということはいえるわけで、雇用問題に対する若者自身の受け止めは非常に深刻とまではいかないようです。これをもって若者の就業意識が低いと批判するのは容易ですが、成人したばかりの20歳にそこまで求めることがいいのかどうかも議論があるものと思います。 さて、話題は逸れますが、この「新成人が考える『時』の意識アンケート調査」には,ほかにも面白い設問がいくつかありますので、あわせてご紹介したいと思います。 ひとつは、「時間を買えるとしたら24時間をいくらで買いますか?」という設問で、結果をみると最も多かったのが「10,000円」で全体の約4分の1を占めています。さらに、1,000円から5,000円までで3割以上を占めるなど、20歳にとっては時間はかなりお安いもののようです。これは、公私になにかと忙殺されがちなサラリーマンからみればずいぶん安いように思われますが、自分の20歳当時を思い返してみればこんなものという感じもします。ちなみに、昨年も同じ設問があり、同様の結果が出ていますが、これについてセイコーは「現在のアルバイトの平均日給が9,448円であることから、時間が買えると想定した場合、その値段をアルバイトの時給感覚で捉えた方が多かったのかもしれません。」と解説しています。まあ、わざわざ時間を買って働いて同じくらいの賃金を得ても意味がないというか、労力を費やしただけ損失ではないかと思いますが、20歳の時間の捉え方は案外そんなものなのかもしれません。 もうひとつは、これは新聞記事などでもとりあげられていましたが、「おじさん・おばさんは何歳からだと思いますか?その理由は?」という設問です。 結果をみると、「おじさん」は「40歳から」が32.0%で最多、続いて「35歳から」が17.8%と少し離れており、さらに「30歳から」が17.4%でほとんど差がなく続いています。これに対して、「おばさん」は「30歳から」が25.4%で最多となっており、「40歳から」が23.6%と差がなく続き、その間にはさまれた「35歳から」は15.3%とかなり差があります。セイコーのコメントをみると、『おじさんは「体型」「ギャグ」おばさんは「肌・しわ」「あつかましさ」が一つの基準値になっているようです』とのことです。感覚的な感想ですが、20歳の若者が「おじさん・おばさん」を判断するときに、大きく分けて「外見」と「行動・考え方」が基準になっており、男性についてはもっぱら「行動・考え方」で判断されるのに対し、女性についてはおもに「外見」で判断する人と「行動・考え方」で判断する人とに分かれている、という印象を受けます。男女別の集計や個別のデータが見られれば、この印象が当たっているのかどうかも含めてかなり興味深いのではないかと思われます。 まあ、ひとくちに新成人、20歳といっても、その考え方や個性はさまざまでしょうから、一概には論じられないだろうとは思いますが、それにしても私のような中年からみるとやはり違いがあるな、という感じはします。いかがでしょうか。 |